筆者開発のバネ−ブロックモデル教材をこのページにまとめました 19th July 2020
中高の自由研究や科学地学クラブなどでの活用を期待しています.質問は下記まで.

お仕事の依頼,質問など

<これらの教材の目的>

地震で観測から導かれる,昔から有名な統計則として「Gutenberg-Richter則」がある.

筆者は地震教育における,この統計則の重要性を昔から指摘してきた.理由は,

1)地震に関して,観測に裏打ちされた数少ない経験則の1つである.これ以外に同様の統計則としては「大森の余震公式」くらいしか思い当たらない.
2)「モデル」ではなく,経験則であり,これを否定する仮説は今のところない.
3)にもかかわらず,その成り立ちに関していまだ確固とした物理モデルは提出されていない,
4)「アスペリティモデル」などまだ論争のあるモデルを,すでに高校地学の教科書が掲載する一方で,この統計則の扱いは冷たい.というか以前に記述のあった教科書からも現在は消えている
5)世間に流布されている,怪しげな地震予知学説やモデルではなく,真の意味でその原因に迫れる可能性のある,この経験則の持つ意味は科学教育においても極めて重要.など.

以上の観点に立ち,この「G-R則」の成り立ちに迫るモデルとして,筆者は昔から「碁石モデル(大塚,1971)」や「バネ-ブロックモデル(端緒はBurridge-Knopoff,1967)などの教材化に取り組んできた.それらを紹介したい.

里見八剣山モデル

百均やホームセンターで買える,華道用の剣山を使って,下の1次元モデルを簡単に作れるようにしました.
合わせて,各剣山の動きを物理計測ソフト(フリーソフト)で計測して統計を取ってみました.

岡本義雄:教材化バネブロックモデルの改良とその解析-南総里見“八剣山”モデル-,日本地球惑星科学連合2018年大会予稿集,2018   JpGU English Ver.


1次元バネブロックモデル

下の2次元モデルをより作りやすい1次元モデルに改良した.
岡本義雄:地震の規模別分布とバネ-ブロックモデル,日本地学教育学会第69回全国大会福岡大会講演予稿集,100-101,2015


2次元バネブロック

G-R則の成り立ちを考えるための,鉄のブロックを加工して,2次元バネ−ブロックモデルを製作し解析した.

岡本義雄:地震発生を模する「2次元バネブロックモデル」アナログ教材の製作と解析,日本地球惑星科学連合2015年大会CDROM,2015  



参考 教材化碁石モデル

岡本義雄:地震のシミュレーションと地震予知-”碁石モデル”の教材化- ,大阪と科学教育 11,21-26,1997


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